国産畳工房あわとくは、創業100年になります。畳については尼崎でNo.1と自負しています。いぐさの産地である熊本に年に何度も訪問し、産地の農家さんと情報交換と交流を重ねてきました。畳のことなら「あわとく」にお任せ下さい。

〒660-0054 兵庫県尼崎市西立花町2-3-6

畳とは?

お客様に最適な畳を選ぶためにも畳の構造を知っておきましょう

畳の構造
畳は畳表・畳床・畳縁という3つの部材で構成されます。
昔から、畳は畳表・畳床・畳縁という3つの部材で構成され、時代に応じて、その素材が変わってきました。しかし、畳の基本的構造は変わりません。幾重にも重ね40cm程の厚さにした稲ワラを5cmほどに圧縮して作られた「畳床」に、天然のいぐさを編みこんで織られた「畳表」を上からかぶせ、長辺に「畳縁」を縫い付けた構造になります。



畳床
畳床はもともと稲ワラを何重にも重ねた「ワラ床」を使用していましたが、近年では住宅事情の変化やワラ自体の生産量の低下もあり、様々な材質の畳床が作られています。代表的には三種類あり、全てを稲ワラで作った「ワラ床」。ワラとポリスチレンフォームを使った「ワラ+フォーム」。ワラとワラの間にポリスチレンフォームを挟んだ「ワラサンド」。稲ワラを全く使わない「建材床」があります。基本はこれらになります。
ワラ床
ワラ床は昔から使われている最も優れた畳床です。お米を収穫した後の稲ワラを使用しますが、40mほどに積み重ねた稲ワラを5センチほどに圧縮し、縫い上げています。保温、断熱、湿度調節、吸音、弾力性の他に防火性能にも優れています。後で紹介する他の床材に比べ、足あたりが良いのも大きな特徴と言えます。ただし、強い湿気には弱いため、高気密性の家では使いにくい床と言えます。

ワラ+フォーム床
ワラとポリスチレンフォームを使った「ワラ+フォーム」。ワラ床に近い足あたりの感触を持ちつつ、ワラ床のデメリットでもある、重く湿気に弱い点が改善されています。ポリスチレンフォームの持つ高い断熱効果もあります。ただ、このポリスチレンフォームは地球環境に対して問題視されています。

建材床(オールボード)
木質チップを圧縮してかためた素材です。表面のムラが無く均一です。木質チップですので「吸湿」「放湿」の能力が高いことが特徴です。また基本的に「ダニ」の発生が無く、安心です。市販されて25年程度経過しており、耐久性の面でも不安がありません。

建材床(ボード+フォーム)
木質チップを圧縮してかためたボードとポリスチレンフォームを組み合わせた素材です。断熱効果や防音効果が高く、ダニにも安心です。マンションなど畳下がコンクリートの場合に最適です。コストパフォーマンスが高いので、畳材にこだわりの無い方にはお勧めです。



畳表
畳表は平行に張られた糸の列(経糸=たていと)に対し、いぐさを交互に交差させながら挟み込んでいきます。いぐさの質、長さ、色、本数によって等級が付けられます。一般的に質が良いとされる畳表は、長く良いいぐさを経糸にしっかりと織り込むことで、耐久性と足あたりが良くなります。

写真は麻綿です。
経糸
経糸には綿糸と麻糸があり、綿糸は伸び縮みするため切れやすく、麻糸の方が綿糸よりも丈夫です。
その組み合わせは「綿糸のみ」のもの、「綿と麻」を組み合わせたもの、「麻糸のみ」のものがあり、「麻糸のみ」のものが最も丈夫です。
経糸が丈夫であれば、それだけ多くのいぐさを織り込むことが出来ますので、目の詰まった丈夫な畳表を織ることができます。綿糸で織られたものと比較すると畳表がきれいな山型に盛り上がり、厚みがあることに気が付かれると思います。下の写真で御確認下さい。

国産最高級品。麻麻です。

国産上級品。綿麻です。

国産普及品。綿です。他の写真では経糸が4本ですが、こちらは2本です。また見るからに糸が頼りないですね。


橋口英明さんの国産畳表
国産畳表と中国産の違いについて
最近は安価な中国産の畳表も多く輸入されています。国産に比べるといぐさの収穫時期が1ヶ月早いため、育ちきっておらず、表皮が柔らかく、痛みやすいです。
国産のいぐさは、低温、長時間乾燥が普通ですが、中国産はコンテナ内での虫やカビの発生を防ぐため、高温・短時間で乾燥させます。そのため、水分が残らず、カサカサで、毛羽立ち、国産と比べると「しっとり感」「ふんわり感」や「弾力性」といった畳らしさが無くなります。
また、国産と違い品質に均一感が無く、色も太さも長さもバラバラです。色を整えるため、化学染料で染色することも多く、色落ちして服に色がついたり、国産の飴色の日焼けとは違って、ムラだらけの日焼けとなることも多いです。

橋口英明さんと橋口さんの畳表と店主

いぐさの中心部分を使えるため長いいぐさを使った畳表ほど良質とされます。
畳表のヒゲ(画像のはみ出た部分)の長さで判断することができます。

農林水産大臣より橋口英明さんに送られた賞状

畳縁(たたみべり)
畳縁(たたみべり)とは畳の長い方に付けられた布のことで、畳表の角の摩耗防止、補強や畳を敷き詰めた時にできやすい隙間を引き締めるといった役割があります。昔は身分によって決められていましたが、現在は、寺社仏閣、茶室などでは決められたものを使いますが、壁紙や襖、家具など部屋の雰囲気に合わせて、お好きなものを選べます。あわとくでは、追加料金不要の畳縁と別途料金が必要なものをご用意しています。